2008年4月24日木曜日

社会保障と雇用促進

桝添さんが3年間で100万人の定期雇用を増やす方針を経済財政諮問会議で
発表したそうだ。本当にそんなことができるのか、ちょっと疑問に思う。

一方では、企業年金や組合健康保険が苦しくなっているのだから、企業負担を
増やす定期雇用者の採用がどういうメリットがあって進むのだろう?

そうでなくても経営者は今や”株主利益優先”スタンダードで経営されていて、
リストラしてでも利益追求せざるを得ないというのに・・・。

小手先ではだめだと思うな・・。

厚生年金保険というのは国と自治体と企業と個人がつくる社会保障制度です。

保障というのは”健康で文化的な最低限の生活”を送れることと定義すると、
そーですね、1食分1000円としても月に9万円あれば健康で文化的に生きて
ゆけるかな。光熱費などを加味して1ヶ月10万円、年間120万円。住居費用
を入れれば200万円、病気になったときの治療費を考慮しても240万円。
これを赤ちゃんからおじいちゃんおばあちゃんまで一人ひとりに保障すると
年間に300兆円必要になる計算。

このうち、就業年齢の20代~60代の700万人分を除くと、約53兆円必要と
計算される。これだと消費税他の税収で考えられる範囲になる。なにせ、
特定道路財源で払われている外郭企業への支払いが12.6兆円もあるの
だから、国民へのサービスの対価であるシャドーコストは膨大なはずで、
あらゆる手続きから1種類だけ書類をなくせば多分捻出できる。
窓口で説明する人、用紙を管理する人、申請の受付窓口、審査する人、
それを決済する人、関連省庁に回す人、印を押す人、郵送する人が
いらなくなる。多分、1書類で1兆円くらい無駄がはぶけるのではないか。

話を戻そう。

最低保障といっても、経済的にゆとりのあるひとは自分のお金でいくらでも
自由に生活を楽しむことができるので、いくら経済社会に貢献してきたからと
いってこれ以上はあげない。

逆に、働かなくてもいいというのは社会に貢献するから社会の恩恵も受け
られるという理念に反するので、特段の事情なしに貢献度が低ければ標準
から減額する。しかし、死ぬ以外ないというレベルまでは下げない。
憲法の基本精神には反するかもしれないが、犯罪者が反社会的行為の
ために与えられるペナルティーとおなじように、非社会的行為の結果の
ペナルティーと考えれば納得がいく。

そうした上で年金と健康保険の企業負担を撤廃する。撤廃して不要になった
負担分は少しディスカウントして税として徴収する。そうすれば、あまり利益を
出すよりは人件費を厚くして会社の力にしようというインセンティブもでてくる。
もちろん、正式雇用でも臨時雇用でも保険関連の支出額は変わらないので、
毎回教育する手間のいらない正規雇用の方がコスト削減になるわけで、
結果として正規雇用が促進されることになる。

日本にいれば生きてゆける、頑張ればもっと楽しく生きられる、ずっと居たい、
という気持ちが将来不安をなくすし、セーフティーネットがあるからチャレンジ
してみようという気持ちを引き出す。

今の日本が本当に必要としているのは、長い間にマインドコントロールされた
官僚的思考から目覚めることではないかな。日本の凋落の原因はこんなところ
にあるんでしょうね。

2008年4月11日金曜日

カオス的なるもの

腐れ縁という言葉がある。英語ではunsavory ties (芳しくない関係)とか
単にties(結びつき)とか表現するらしいが、もうひとつピンとこない。

軽蔑しきっているのにキライになれないとか対立する概念が並立する
ときに使われるambivalentの方が近い気もする。

例えば懐があったかいときには物事に強気になったり、積極的になったり、
寛容になったりすることは誰でも経験すると思うが、そのときの身体の調子
でも気持ちは変化する。勿論気持ち次第で身体が動いたり動く気がしない
ということも起こる。

感情や経済状態やコンディションなど多くの事柄が絡み合って結果が生ま
れてくるが、絡み合う要素が多すぎると結果も多様化するわけで、これを
科学的に関連付けようとするのがカオスの科学らしい。

国会の現状などを見るにつけ、どうも日本人そのものがカオス的マインドの
民族のような気もするし、そうであるならこれほどカオス研究に素質をもつ
民族もいないことになる。

0か1かで思考してゆくコンピュータ的形式が西欧の思考だとすると、複雑系
の問題解決は苦手なはずなので、日本の科学的アイデンティティーがカオス
なるもので確立できるのかもしれない。

医学研究の分野では、東洋医学と現代科学のブリッジングにカオス解析が
試されているらしいが、東洋医学を古臭いとばかにせず、カオスを荒唐無稽
と舐めていない真摯な態度はきっと何かを生み出してくれると確信する。

2008年4月1日火曜日

江戸と東京

今日から後期高齢者医療保険制度がスタートした。
75歳以上の人たちに財政事情がどうであれ保険料を負担して
もらうというもの。月々の年金が数万円でも・・・・。払いきれなく
なったら保健医療は受けられないので、全額個人負担・・・・。
できるわけないだろそんなこと!規則ですから死んでくださいと
いうようなもの。あるいは、本当はこの治療をすれば助かるけど
お金がないならこれで我慢してねと諭される・・・。

あ~なんとすばらしい国家になったんだろう。
国民的人気の小泉さん!満足していますか?

私は江戸時代の姥捨て山を思い出しましたよ。ついでに士農工商の
封建時代も・・。

徳川家康は大名たちが謀反を起こさないように経費のかかる
参勤交代や河川工事、城の修理を義務化し、家の格に応じて
家来の数も決めた。各家、すなわち地方自治体の収入は米だった
から、凶作がつづくと歳入が減る。すると税金が引き上げられ、
翌年作付け用の種籾まで徴収され一揆が起こったりした。
すべては武家(お役人)のため。

幕末になるとどの武家も米を換金する札差の借金がかさみ、もう前借
させてもらえないところまで行き着くと、幕府は棄捐令(借金はチャラ、
合法的組織的自己破産)で武家を救った。その穴埋めに商人(会社)
は物価を引き上げるからますます市民生活は困窮し、打ちこわしなどの
原因になっていった。

かといって、武家の家臣(地方公務員)も給料はお家に借り上げられて
全額もらえるわけではなかった。

幕末になると、幕府は長州を征伐したいしお金はないしで、商家から
何百満両という資金を徴収した。現在に換算すれば数千億円。

自由社会といっても現状はほとんど封建社会と変わっていない。
自由社会で変わったのは、商人たちの経済活動の自由と家臣たちの
生活確保だけ。いわゆるサラリーマンである商家の番頭、職人や農家は
依然として”生かさず殺さず”の為政者理念で扱われている。

いや、企業減税をして個人の税金を引き上げるだけじゃなく、介護保険
(健康保険が苦しくなってきたのでこんな名前を付けてお金を集めると
いう悪知恵。あの岡光さんが考え出したアイディアです)の新設、健康
保険料の引き上げ、年金給付の延期などの一方で、メタボ健診という
あらたな利権構造の構築、暫定税の恒久化等など、どうやったら人民を
絞れるかという政治理念は江戸時代よりパワーアップしている。

役人の給料を借り上げるところまで行かないうちに、体面を保つだけの
支出はカットしましょう。それでもまだ足りないのなら、銀行救済のために
拠出したお金を思い出して、史上最高の利益を上げている企業から
誰もが住みたくなる国家にするために沢山の寄付をしてもらいましょう。

封建時代ですらできていたのに、この二つは未だに隠されて実行されて
いないことです。お金が足りなくなったからといって、一揆も起こせない
弱いものから搾り取るのはやめましょう!エリートの皆さん、学校で
やさしさとか惻隠の情を習わなかったのですか?

すこし乱暴かもしれないが、こんな国に愛情がもてない。
子供だって孫だって苦しめるのなら生まないほうがいい。